こんにちは、夏目江理です。
私は今でこそ
セックスカウンセリングをしたり、
有名メディアに取り上げられたり、
性やラブグッズのブログで生活費を稼いだりなど
「セックスについて発信する人」
としてお仕事をしていますが、
つい最近まで、
セックスについてマジメに考える
という発想そのものが、
まったくありませんでした(笑)
・セックスが楽しむものって発想がそもそもない
・そのために話しあうって発想もない
・すべてが受け身
・避妊も相手任せ
・行為中にイクなんて、自分には無縁だと思ってる
・ラブグッズを自分で買うという発想も全くない
…と、お世辞にも
自分の頭で考える気力はゼロ!
そんな私が、セックスについて
良くも悪くも考えるきっかけになった
外国人のパートナーがいたのです。
彼とは、一緒に
「どんなことしてみたい?!」
と、あれこれアイデアを出し合いました。
その結果、
気がついたら私の股間から
ちん○ぽが生えていました(なんで?)
いったい何が起きたのか、
ひとつひとつ思い出しながら
書いていきますね…。
もくじ
「毎日セックスしたいんだけど。」と言われ、絶望する日々
私は大学時代、アメリカに1年間留学しました。
留学した地域は、セクシュアリティを含め
多様性を大切にする文化の街。
同性カップルが手を繋いで歩いている姿や
カフェでキスしている現場も、よく見かけました。
留学開始早々、めちゃくちゃ見た目がタイプな
アメリカ人の彼と意気投合し、晴れて交際することに!
交際スタートから数ヶ月。
彼の家で半同棲を開始してからは、
誘われるがままに毎日セックスしました。
ただ…
気持ち良く、ない。
むしろ、痛い。
当時の私は、セックスを楽しもうとか、
相手と意見交換しようとか、
そういう発想すらなかったので
「ああ…なんか、セックスするの気が進まないな」
と心の中でモヤモヤするばかり。
ホントは痛いと感じていることも、
なんとなく言えませんでした。
というか、相手が気持ちよさそ〜にしてるので、
「ま、いっか。」
「なんか言うの気まずいし。」
くらいに思っていたんですよね。
私にとってのセックスとは、
相手がただ気持ちよくなるための接待でした。
ちょっと話が逸れますが、
こんなふうに気持ちが通じてないセックスが
続いてしまってるカップルが多いです。
とくに、男性の射精メインになっていて
お互いが改善の必要性に気づかずにずるずる行く…
という、ワンパターン状態。
「なんか気乗りしないけど、
まあ相手が気持ちよさそうだからいいか…」
ギリギリ耐えられてしまう痛みだからこそ、
ハッキリ言う機会を逃してしまう。
波風を起こすのも怖いから、
まあいっか…と思ってしまうんですね。
相手は相手で、
「自分はめっちゃ気持ち良く射精してるし、
相手もとくに何も言ってこないから、
楽しんでくれてるんだろう。」
と、気づかないままのことも。
こんなふうに、お互いが現状維持を
選んでしまうことも多いです。
…話を戻すと、私と彼氏も、
そのような進展のないセックスで消耗していました。
私は、だんだんとセックスがおっくうに感じて
彼の誘いを「今日は眠いから…」と
あいまいに断ることが増えてしまいました。
ある日、私に断られ続けて
ストレスが爆発した彼が言いました。
「俺は性欲が強いから毎日したいんだ!」
「性欲は簡単におさえられないから、
我慢するのはつらい。
ましてや彼女が隣に寝てたらムラムラしてしまう。」
彼は真剣に話してくれましたが、
いっぽう私は、
「わぁ〜、性の話から目を背けてきたけど、
ついに、突きつけられちゃったよ…」
正直言って、
絶望感がマックスでした。
どうしたらいいのか全く分からず、
「とにかく毎日はムリです」
この一点張り。
(昔の私、マジで気持ちに余裕がなかったなと…)
お互いに譲らずラチがあかないので、
「じゃあ、挿入以外のセックスを極めよう。」
という結論に。
つまり、私の腟が登場しない方法での
プレイをしてみようという話になりました。
私の股間に、ちんぽが生えた日。
ある日、ふたりでラブグッズ屋さんに
遊びに出かけて、
男性用アナルグッズが目に留まりました。
「ペニスだけでなく、お尻も使ってみる?」
と、内心では藁にもすがるような気持ちで
提案したのですが…
予想を上回る勢いで、
彼氏はアナルの快感にどっぷりハマりまくり。
彼氏は、入る大きさを拡張していくのに
興奮する性格だったようで
小さいアナルローターから始まり、
「太さが足りない」と
どんどん挿入物が大きくなっていきます。
大丈夫かなぁ?と思いながらも、
私は、主体的になれずに「されるがまま」だったので
彼の要望にひたすら応えていきます。
今思えば、相手の体への負担を考えて、
もっといろいろ調べるべきだったと思います。
でも当時は、
「なんとか相手を満足させなきゃ」
「これ以上、セックスを要求されたくない」
と、自分のことしか考えていなかったんですね…
しかし、プレイはどんどんエスカレートします。
あるときには、「腕をつっこんで〜!」と叫ばれます。
ままままままじか…!?と思いつつ、
奥までズップリと入れた状態で、
中でこぶしをグーパーグーパーしたり。
(人間の腸内ってこんなに広いのか!?
ここはどこ!? いまどこに手があるんだ!?
と、かなり驚いた記憶があります。)
こんなデカいの見たことない!と驚くような
巨大なペニス型のおもちゃを挿入し、
射精させてあげたり。
アイテムの殺菌消毒の方法を知らなくて
不衛生なままで、おもちゃをアナルに挿入して
相手の体調を崩してしまったこともありました。
そしてついに、その日はやってきます。
「ペニスバンドをつけてみよう!」
「私がガンガン突く側になればいいんだ!」
ちんぽ型のディルド(張り型)を、
ハーネスで固定して腰に装着します。
彼のお尻に、
私のちん◯ぽがズブズブ…と入っていき、
「うわぁああ〜〜本当に入ってもうた〜〜」
「こ、これが挿入する側の視点なのか…」
「腰のくびれや、お尻の膨らみに、案外ソソられる」
「腰を振ることしか考えられなくなる気持ち、確かに分かるな」
などと感慨に浸りながらも、
私自身の気持ちはどこか置き去りに。
こうして男性側の役割になった私は、
ある日ふと気づきました。
「結局、私が挿入する側で毎日セックスするんかいっ!」
なんで楽しいはずのセックスを、
義務とか責任とか、思わないといけないんだろう。
私は内心モヤモヤとしつつ、
でも、その感情を言語化することが
できずにいました。
彼はもはや普通の刺激では
満足できなくなっていたと思います。
もしかしたら、セックス依存症ぎみに
なっていたのかもしれません。
(私がテクニックをどんどん高めて
余計にハマらせてしまったのもあるとは思いますが)
今までは、セックスしよう!と
言葉で誘われていましたが、
その時期からは、「無言でおしりを差し出す」
という誘われ方に変わりました。
彼の期待するような眼差しと、
絶望感のセットの感情をいまでも覚えています。
おしりを向けられた私は
「ああ、またやらないといけないのか…」と
毎回、目の前が真っ暗になりました。
こんなことを書くのは恐縮ですが、
私たちは、ちゃんと洗浄する方法も知らなかったので…
ときには「え…この状態で触らなアカンの?」という
不衛生なハプニングもたくさんありました。
もう包み隠さず書くと、
クソまみれ!みたいなことも多々あり(笑)
そのときには、感情がマヒしていたので
淡々と処理していましたが…
今思えば、「ちゃんと洗え!!!」と
ブチ切れたかったです。
彼とは、結婚を視野に入れながら
数年ほど交際したのですが…
結局、私たちはお互いに自分本位なままでした。
彼は私に精神的に依存していたし、
私は、交際がうまくいかないストレスを
仕事にぶつけて、ワーカホリック気味に。
最後は、お互いの意見が合うことなく
すれ違って破局してしまいました。
もっと毎日、喜怒哀楽とか素直な意見を
交わしておけばよかった。
と、あとから反省しました。
そうすれば、マグマのように不満がたまって
取り返しのつかないところまで
信頼が崩れてしまうことはなかったでしょう。
でも、当時の私はマジで
「シンプルに自分の本心を自覚する」
というそもそもの段階から、
全然できていませんでした。
自分が悲しいのか、怒ってるのか、
好きなのか、嫌いなのか、
どうしたいのか…
そういった本心を自覚していなかったので
「相手に伝える」
という発想にも至らなかったのです。
だから、自分の気持ちは置き去りにして
相手の要求に、ただただ応えていくしか
思いつかなかった。
感情も思考も、ずっとマヒしてましたね。
【回想。】自分の力だけでは、どうにもできなかったと思う。
今だったら本当に考えられないのですが、
「相手の射精」が前提で
すべてが回ってたんですよね。
何より私自身が、自分の感情を
ないがしろにしてしまっていたからです。
彼は、根はすごく優しい人だったのですが、
セックスの想像力の幅は狭かった。
「セックス=より気持ちいい射精」
の方程式だったんですね。
・彼女はどんなセックスがしたいんだろう?
・彼女と気持ちを通じさせるセックスをどう実現する?
こういう基本的なマインドがなかったし、
彼とのセックスでは、新しい自己発見はなかったです。
余談ですが、数年付き合っても
なんの発見も進化もない相手もいれば、
セックスパートナーや
付き合って間もない相手でも、
お互いマインドの土台がしっかりしていれば、
毎回のセックスで新しい発見が尽きません。
ビックリするかもしれませんが、
触れかたの質によって、
イキやすさや、体質まで変わってしまいます。
一度の触れあいによってイキやすくなり、
他の人とするときにもイキやすい体質になる
なんてこともあります。
逆に言えば、押し殺すようなセックスをし続けると
心にも体にも「押し殺すクセ」がついていき、
無意識にかなりの悪影響を及ぼしている…
ということですね。
セックスはコミュニケーションなので、
一人の相手と質を高められれば
気持ちよくなる体感を覚えられるでしょう。
私は彼とセックスしていたとき、
自分の感情を尊重していませんでした。
ましてや、
「私に性欲がないせいで、相手を苦しめている」
「申し訳ない。だから、我慢するのは仕方ない」
と、なぜか負い目を感じてしまっていました。
今だったら、
「私は嫌だと感じている」
「だから、彼に伝えて解決しよう」
あるいは、「早く別れよう」
などと思えたかもしれません。
言語化できなかった原因は、
・誰にも相談しなかったこと(客観目線が取り入れられない)
・学ぼうとしなかったこと(視座が上がらない)
が大きかったかなと思います。
「悩み」って、
自分が同じステージにいるままだと
解決しないんです。
経験から自分で学んでいければ
いいのですが、
人間はマジで怠け者で
行動をしない生き物なので、
ある程度、「痛い目をみる」経験をしないと
なかなかステージが引き上がりません。
だったら、先に痛い目にあった人から、
学んでしまえばよかったんです。
もし、似たような経験をしてる友人がいたら
相談すればよかったし。
参考になりそうなコンテンツや書籍などが
あったら、手に取って学んでみたらよかった。
そうすれば、
時間と労力をショートカットして
理想の状態に早く近づくことができますよね。
お受験や、資格の勉強はみんな当たり前のように
これができているのに
セックスやコミュニケーションになると、
なぜか「学ぶ」という視点が
抜け落ちてしまうんですよね。
(私自身も、マジでそうでしたし…
学ぶなんて発想、なかったです。)
でも、セックスとコミュニケーションって
すべての根幹にあるテーマですし
流行り廃りとかも関係ないので、
マインドを学んだら、
一生涯かけて活用できるんです。
なぜセックスを「学ぶ」という
視点がなかったんだろう。
せっかくセックスを楽しもうとしてたのに、
もったいないことをした〜!
…と、当時の彼氏と私に
教えてあげたい気持ちでいっぱいです(笑)
いまも、彼氏は誰かにお尻を
可愛がってもらっているのでしょうか。
みなさまも、お尻を開発するときには
ハマりすぎないよう、
お気をつけくださいませ!(笑)
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